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m3ラボとは?

m3ラボは、「みやぎものづくりとまなびのラボ」の略称で、持続可能な社会をつくるために地域企業、教育・研究機関の有志が集まってつくったラボです。

まなんでからはたらくという一方通行型社会から、地域ではたらくひと、まなぶひとが境なく交わり、はたらく人とまなぶ人が重なり相互に高め合ったり、一人の人生の中ではたらくとまなぶ機会の積み重なりがあったりする社会が普通である社会をわたしたちは

ミルフィーユ型社会

と呼ぶことにしました。

このミルフィーユ型社会を目指して、m3ラボは地域企業のエンジニアのアイデア・ニーズを出発点とした研究開発事業(ともにつくる事業)と、将来的にそのような研究開発に携わってくるような人たちを呼び込む事業(ともにまなぶ)の両輪でネットワークを担っていこうとしています。

呼び込もうとしている人たちは、地域で暮らす若者や若者に限らずこれまでものづくりに接点がなかった人たちです。そのような人たちがものづくりの面白さを知って、まなんで、違う視点をこれまでのものづくりにもたらす、それがイノベーションへの早道と私たちは考えています。

SDGs達成のシナリオ

ターゲットSDG12

サーキュラーエコノミー視点を取り入れたマルチマテリアル化の社会実装

ターゲット実現のため、研究開発課題としてヤマセ電気株式会社が実用化し社会実装を進めている樹脂・金属レーザ接合技術の信頼性を高め、高い接合強度が求められる部品に対する採用拡大を目指しています。また、リサイクルによる樹脂特性の変化を把握して、使われる樹脂の再生品使用比率を上げていきます。このような研究開発で接着剤を使わないことでリサイクルが容易で、かつリサイクルされた樹脂を使っていくサーキュラーエコノミーを実現します。

また、東洋刃物株式会社が社会実装を進めている金属積層用粉末利用の高硬度複合部材の社会実装に関しても適用部材の拡大および粉末リサイクル技術構築を進めています。このことで貴重な元素を多く含む高価な金属の使用を減らしながら必要なところに必要な硬さをもたらし、端材も減らせる技術になります。

この2例のように、新たに課題を持ち寄っていただける企業様とは、一緒にSDGsのターゲットを設定し、ターゲット達成に向けた具体的な研究開発計画を策定して、必要と思われる専門家(研究者や他企業様)ともつなぎながら進めます。
ターゲット達成には長期的なお付き合いも必要です。若手の方も入れながら研究開発を通していろいろな人を巻き込みながら共創していくことで人材育成も同時に行っていきます。
そして、みんながやりたいことをみつけて、はたらいたりまなんだりする社会を作ります。

運営体制

みやぎ ものづくりとまなびのラボ 設立趣旨

かつてものづくりは、作る人と使う人が創意工夫を積み重ねてよりよいものを生み出し、さらには作り手が想定していなかった用途に応用されることで爆発的なイノベーションを人類にもたらし、科学技術社会を形成してきました。
その一方で、産業と教育の分離は、一通りの知識を身に付けてから働くという、一方通行社会への固定化をもたらしました。教育機関は知識の伝達のみを担うことになり、若者は、文系・理系なる選択を迫られるばかりか、身近な地域で経験できるものづくりの魅力に接する機会を失っています。そして、地域社会は人を誨(おし)える機会なく、まち・ひと・しごとの一貫した活力を失いつつあります。
また、はたらくこととまなぶことの断絶は、ものづくりの本来の魅力である創意工夫に内在する真のまなびの機会を失わせています。このことが、若者に限らずこれからはたらこうとする人および現在はたらいている人にも、新たな社会を切り拓くための創造性の貧困化をもたらしているのではないでしょうか。
ここに、このような危機感を共有する機関が集い、地域生産現場発イノベーション共創を基軸とした「はたらく」と「まなぶ」のミルフィーユ型社会の実現 をビジョンとして、みやぎ ものづくりとまなびのラボを設立します。ここでは、学びて厭わず、人を誨えて倦まずの志を同じくする人たちを募り、交流から作り手が想定していない応用が生まれることを期待しています。そして、産業分野・学問分野に囚われず広く世に活動を拡げ、自然豊かな地方の創生にものづくり文化の復興で寄与します。
さらに、この活動を通じて、多様な一人ひとりの尊厳を尊重し、さまざまな違いを個性として認め合うところから創造的なイノベーションが生まれると信じ、そうした社会環境の実現に貢献します。

運営体制

産学官
代表機関:仙台高等専門学校
参画機関:宮城県産業技術総合センター
参画企業:ヤマセ電気株式会社
参画企業:東洋刃物株式会社

プロジェクトリーダー:佐藤 一志 (仙台高等専門学校 総合工学科 教授 総務担当副校長)
副プロジェクトリーダー:菱沼 厚 (ヤマセ電気株式会社 代表取締役社長、仙台高等専門学校 特命教授)
拠点の全体管理を担う組織の代表者:遠藤 智明 (仙台高等専門学校 総合工学科 教授 研究・産学連携担当副校長)